サイコパスと発達障害

僕は、自分の「情動障害」を「発達障害」のようなものと考えています。

現時点では、サイコパスが「発達障害」であるとの分類はなされていませんが、サイコパスの研究をされている方の中には、サイコパスは「発達障害」であるとの考えを示している方も少なくないようです。

僕の持っている「情動障害」についてですが、これは以前の記事(氏か育ちか)でも書いたとおり、生まれつきのものだと思われます。

それをもって僕の「情動障害」が「発達障害」だと言えるのかどうかはよく分かりませんが、少なくとも僕は「反社会性パーソナリティ障害」ではありません。

サイコパスはよく「反社会性パーソナリティ障害」と混同されがちですが、実際には別物です。
そもそも「パーソナリティ障害」とは、後天的に形成される「人格」障害であり、ざっくり言うと「社会生活に支障をきたす程の極端な性格の偏り」のことであって、脳機能の障害とは基本関係がありません。

つまり、サイコパスについて考えるとき、脳機能の障害などによる「情動障害」と、環境などによって形成される「反社会的なパーソナリティ傾向」は分けて考えるべきだと思うのです。

この点について、一般的な「発達障害」を例にとって考えてみたらどうでしょうか。

「発達障害」の人は、一次障害である「ADHD」や「ASD」などを原因として、二次障害である鬱病や統合失調症などの「精神障害」、境界性や回避性などの「パーソナリティ障害」を発症しやすいと言えると思います。
それをそのままサイコパスに当てはめてみると、サイコパスは一次障害として「情動障害」があり、それを原因として、二次障害の「反社会性パーソナリティ障害」を発症しやすいもの、というふうには(少々強引ですが)考えられないでしょうか。

つまり、発達障害の人が、脳機能の障害により「ADHD」や「ASD」などの一次障害を持っていたとしても、必ずしも二次障害である「精神障害」や「パーソナリティ障害」を発症するとは限らないのと同様に、サイコパスも、一次障害として「情動障害」を持っていたとしても、必ずしも二次障害である「反社会性パーソナリティ障害」を発症する(または反社会的なパーソナリティ傾向が発現する)とは限らないという考えができると思うのです。

このようにサイコパスの「情動障害」を「パーソナリティ障害」と切り分けて考えてゆくと、サイコパスが「発達障害」であるという説についても何となく納得できるような気がしてきますね。

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