人間誰しも一人では生きてゆけません。
それはもちろん僕だってそうですし、生きてゆく上で自分以外の人間と上手に付き合ってゆくことはとても大切なことだというのは理解しています。
ただ僕は、形のない人と人との「情緒的な繋がり」というものをどうしても認識することができません。
この性質については、現時点でも自分自身いまいちよく理解ができていないんですが、恐らく僕は、他人に対して「情」というものを感じることができないということなんだと今のところは理解しています。
それはつまり、人間関係を目に見えるものや利害でしか認識することができないということですね。
こう文章で書いてしまうと、あからさまに人でなしのような響きがしてとても嫌なんですが、恐らくそういうことなんだと思います。
僕は昔からずっと「友達」というものがいませんでした。
学生時代や、社会に出てからも、その時その時で「一緒に行動する人」はいましたが「友達」は皆無でした。
繋がりとしての「友達」という概念がそもそもよく分からないので、自分に「友達」がいたという感覚を持つことができないという意味です。
人に対して「情が深まる」とか「親しみがわく」とか、そういったものを感覚的に認識することがどうしてもできません。
自分自身のこの性質については、いくら内省をしたところで一向に理解や把握ができません。
結局これは、本来人に備わっているべき「何か」が欠けていることからきている性質だと思うので、無いもののことをいくら考えてみたところで、理解や把握なんてできるわけがありません。
自分に欠けている「何か」の正体を知るには、それを持っている人に話を聞くしかないのだろうと思っています。